アイリーン グレイのドキュメンタリー作品。
アイリーン グレイというのはアイルランド出身の女性デザイナーで、家具や建築等のデザインで優れたものを多数残している。(1976年没)
代表作のひとつである、丸いサイドテーブルは、アイリーンのデザインとは知らなくても、一度は見たことがあるだろう。
昨日も伊勢丹のカッシーナにあった。
冒頭、アイリーンがデザインしたドラゴンチェアという椅子が、1950万ドルで落札されるというシーンがあるのだが、ヨーロッパの人間が居住空間に注ぐ情熱はすごいというのが、第一の感想だ。
そんな文化圏だから椅子にあの価値がつく。
文化的に洗練されていることもあるが、ベースには、そこをおろそかにすると奴隷のような人生になってしまうという危機感があるんじゃないだろうか。
バカンスにこだわるのも同じ理由だろう。
もし現代の東京のアパートなんぞに住まわせたら、発狂するんじゃないかと思うような人たちが、たくさん出てきますよ 笑。
そしておそらく、彼女たちは正しい。
自分も、ベッドとバストイレ、エアコンと冷蔵庫と電子レンジとネットがあればOK、みたいなところがあるので、我ながら残念である。
今はやりのミニマリスト、あれもデザインのスタイルのひとつとも言える。
美しい建築や家具と共存できる。
自らの居住空間に無神経、というのが貧しさなのだろう。
空間やライフスタイルに意識の高い欧米の、文化の礎を築いた一人であるアイリーン グレイ。
今日の高い評価も当然か。